そろそろ頭痛はお灸でサヨナラ

 

今回はさまざまな頭痛について簡単に説明するとともに、東洋医学的な考え方や対処をご紹介します。

 

現代医学的に頭痛をどうみているか

頭痛にもさまざまな分類がありまして

 

まず頭痛には頭痛だけで存在する一次性頭痛と、他の症状に影響されて出現する二次性頭痛があります。

 

一次性頭痛として、偏頭痛・緊張型頭痛・群発性頭痛があります。

 

二次性頭痛では副鼻腔炎によるもの、中耳炎によるもの、虫歯や三叉神経痛によるものなどがあります。また高血圧やクモ膜下出血の前兆として頭痛が現れることもありますので、このような場合は生命の危険におよびますので注意が必要です。

 

 

一次性頭痛

 

偏頭痛

いわゆる普通にイメージされる頭痛です。ズキズキとして脈を打つように痛みます。偏頭痛と書きますが両側の頭が痛くなる人もたくさんいます。

緊張型頭痛

いわゆる筋肉が凝ったために頭痛になるものです。体を動かすと楽になる傾向があります。頭の筋肉(頭皮の下にも筋肉があります)だけではなく首や顎まわり、肩まわりも同時に凝っていることがあります。

群発性頭痛

1~2ヶ月のあいだ毎日繰り返し頭痛が出ます。毎日1~2時間続きます。日本人には少ないタイプだと言われていますが男性でもみられます。

 

 

東洋医学的な診方

原因はさまざまでも結果は頭部の熱気

 

人体には全身くまなく経絡という気血(エネルギー)の通り道があります。その循環によって体温が保たれたり栄養が行き渡ると考えます。

 

またその経絡と人間の内臓である五臓六腑はそれぞれ所属する経絡があり、お互いに特徴的な関係があります。(例えば肺経という経絡は肺という内臓と関係していますので、肺経のツボの場所が痛いときは呼吸にトラブルが出たりします。また逆に肺が病気のときに肺経のツボに反応がでることがあります)

 

基本的に頭痛とは頭部において気血が不足または停滞することによって起こります

 

東洋医学(鍼灸)では次のように考えます。人体の陰陽の気は常に上下・内外で交流しています。陰気が上昇すれば陽気は下降します。しかしながら気血の運行が不足や停滞することによって頭部に熱が取り残されてしまいます。火でも煙でも熱があるものは上に昇っていきますが、何らかの理由で気血の運行が上手に循環できなくなった場合、熱も頭部に残ったままになります。

 

気虚・血虚・気鬱・痰飲・瘀血・上実下虚・六淫など悪化する原因はさまざまですが結果として熱が発生します。処理できず取り残された頭部のこの熱によって頭痛が引き起こされるのです。

 

そして、これらを解消するには

1)原因となる状態を解決する

2)頭部にある熱を逃がす

この2つの方法を同時に達成する必要があります。

 

熱が生まれる五臓による分類

 

少し専門的になりますが簡単に列挙しておきます。一般の方でもわからないと思いますが、それぞれの分類があるということをご理解ください。つまり「同じ病名」であっても「さまざまな成り立ち方」があるということです。同じ病名でもさまざまな原因を対処して治療することを「同病異治」といいます

肝虚

(パターン1)血中の津液が不足して発生した熱が少陽経に停滞して起きる。陽明経に波及しやすい。

(パターン2)肝虚で心経と肺経の陽気が残り上昇の熱によって頭痛が起きる。

脾虚

脾虚により胃に痰飲が生じ陽気が頭に停滞して頭痛が起きる。

この場合は胃が活発になり小便が多量に出れば治る(→胃の負担軽減が大切)

肺虚

(パターン1)悪寒発熱により太陽経・陽明経に熱が集まる

(パターン2)肺虚により気の停滞または気虚となり肺気の循環が悪いため頭を巡る陽経の陽気が少なくなって頭痛となる

気の流れの回復は血の流れの回復より早く見込めるので回復は早い。なんとなく頭痛(ほんのり頭痛)がある場合はこれが該当です。

腎虚

腎虚によって心経の熱、肺経の熱が発生して頭痛となる。

腎虚というのは過労や高齢の方で虚損している状態だと推測されます。

 

対処法を

大きくわけると

 

 

頭痛を解決するには、熱が頭部にこもらないことが大切です。

基本的には肝経の虚実を考えますが、熱が発生すると頭痛になりやすいということを理解しておきましょう。

 

お灸をしましょう

 

慢性の頭痛は太衝に根気よくお灸を続けてください。女性であればそれに追加して三陰交にお灸をします。

慢性的な肩こりを感じる場合は太衝の他に後谿を。

鼻炎やアレルギーをともなう頭痛は太衝と合谷を併用してください。

強いストレスを感じる場合の頭痛は太衝と労宮にお灸をしましょう。

 

 

動画でもお話ししています

 

 

さいごに

 

頭痛は単純な疲労や血行不良から起こることもありますが、血圧の急変や大きな疾患が隠れている場合がありますので、自己判断に過信せず必要に応じて医療機関にかかることを忘れないでください。

 

また、これも当たり前に聞こえますが、睡眠時間の確保やストレスの発散、飲食の不摂生などを改めることは頭痛のみならず心身にとってプラスになることですから、気になる方はしっかりと見直しましょう。

 

そのうえでお灸を継続することで症状が快方へ向かう可能性が高まります。

 

自分のなかで慣れた症状だから、と安心することなく不安なく過ごせるように、手を打つことが大切です。これはどのような症状でも同じですが、特に頭痛は薬で治まると、安易に薬で痛みを無くせばいいと思いがちです。胃腸や肝臓にも負担がかかることです。なるべくなら自然的な方法で解消に向かうことを願っています。

 

 

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マツモト コウイチ

東洋思想研究家でありUdemy講師でもあります。開業15年超の鍼灸師です。ビジネスから教育、エンターテイメントまで多くの人の成功と挑戦を東洋思想家として見渡しています。すべての投稿に関して講義講演が可能な内容となっています。居敬窮理(振る舞いを慎み、道理をきわめて、正しい知識を身につけること)を実践していこうと思います。

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東洋思想研究家でありUdemy講師でもあります。開業15年超の鍼灸師です。ビジネスから教育、エンターテイメントまで多くの人の成功と挑戦を東洋思想家として見渡しています。すべての投稿に関して講義講演が可能な内容となっています。居敬窮理(振る舞いを慎み、道理をきわめて、正しい知識を身につけること)を実践していこうと思います。