鼻水・鼻詰まりを解消しよう

タイトル

病気や症状に関する話題はとてもデリケートな内容です。鍼灸師である筆者の知見であることをご理解のうえお読みください。

今回は鼻水・鼻詰まりについてお話します。

 

鼻水・鼻詰まりの理解と対策について

気になって仕方がない鼻のトラブル

 

春や秋になると花粉症、疲れと寒気で風邪を引く。気がついたら鼻詰まりで味覚がよくわからない…。など鼻のトラブルは本当に厄介です。

これだけ切実に鼻水・鼻詰まりについて語れる人物もいないのではないかと思っています。なぜなら私は幼少期に蓄膿症で苦しみ耳鼻科に通院していたのです。そして7歳くらい(小学2年)の夏休みに叔父の鍼灸治療を受け回復に向かったことで鍼灸師を志したのです。

ですから味覚はおかしいし、呼吸は苦しいし、匂いはよくわからないし、風邪はしょっちゅうひくし、頭痛はすぐ起きるし、本当に苦しかったのを覚えています。(いまではまったく問題ないです)

そういう経験もあり、医者で治ってたら医者になってたという冗談も交えつつ、鍼灸師になった筆者なのですが、そういう苦しみが二度と無いように防ぐ手段、回復する手段がありますのでしっかり身につけていただければと思います。

 

鼻水の正体

 

鼻水には吸い込んだ空気を加湿・加温する役割があります。また吸い込んだ異物を排除するのに役立ちます。もちろん適正量であれば実害はなく、不快感もないものです。

それが何らかの理由(ウイルス・花粉・粉塵など)によって必要以上に人体が反応するために不快な症状として認識するのです。

 

鼻水はどこまで出てくるのか、いっそのこと出せるだけ出してみようと思ったことはありませんか?まさに逆転の発想で「拭くから出てくるのでは?!」と思ったことがあるのは子どもの頃だけではないかもしれません。

鼻水は鼻腔(びくう:鼻の奥に広がった空間)の鼻腺(びせん:鼻の表面の粘膜・分泌器官)から作られる粘液と粘膜の毛細血管から滲みでた水分が合わさったものです。

「毛細血管から滲み出た」ということは、この水分はもともと血液でした。ですから血液がある以上、どこまででも滲み出てくるわけです。(人体の60%は水分ということですし、理論上、かなりの量の鼻水が生成可能なのです!?)

 

鼻詰まりの正体

 

それでは鼻詰まりの正体はなんでしょうか?

おそらく文字通り何かが詰まっていると思っている人はいませんか?(私はそう思っていました。昔ね、むかし。)

実は鼻詰まりの原因は、鼻の奥のほうで粘膜が腫れて膨らみ、空気の通り道を塞いでいるのです。鼻水や膿が詰まっているわけではないのです。ですから、鼻をかんでも一向に解消されないのです。

正確に状況を文字にすると「鼻詰まり」ではなく「鼻ふさがり」と表現すべきでしょう。(支持を得られるかわかりませんが事実はそういうことです)

 

鼻が詰まると吸い込んだ空気の流れが悪くなります。そして匂いを感じる部分(鼻腔上部)に匂いの成分が届きにくくなり感知できなくなるのです。鼻詰まりは経験どおり匂いにも影響します。さらに味覚の75%は風味と言われています。この風味も匂いによるものですから味覚がおかしくなり、ひいては味付けが濃くなったり香辛料などが過剰になるのです。

 

鼻水の種類

 

風邪はウイルスによるもの花粉症は花粉やハウスダストによるもの。これらの異物の侵入によって粘膜で大量の鼻水が作られます。線毛で処理しきれない鼻水はずるずると鼻の前方へ流れ落ちてきます。

鼻水の量をつかさどるのは自律神経です。(自律神経はいわば本能的な反応ですのでコントロールできません。ここでいうと「鼻水止まれ!」と思っても止まらないということです)異物が粘膜に付着すると、その刺激が脳へ伝わり異物を排除するために自律神経を通じて鼻水を作る司令を出します。

風邪の初期や花粉症の影響では、鼻水はサラサラした水っぽい鼻水となります。

風邪の治りかけではネバネバ、ドロっとした鼻水となります。このときは水分よりも粘液分泌の割合が多くなっている状態です。

風邪症状の終わり頃には粘っこく黄色くなった鼻水が出てきます。これは白血球やウイルス・細菌の死骸が混じっているために濃い色になります。(白血球はウイルスや細菌を取り込んで貪食することによって無力化します。)

 

東洋医学で考えてみると

 

いくつか代表的な視点があるのですが、まず鼻水ということに限って言うと「液体」はすべて五臓でいう腎の支配下となります。よだれも涙も汗も尿も液体すべてが腎の支配下となります。

ですから、鼻水が異常に多いということは腎の機能が亢進または低下していると考えます。さらに気の機能から考えて保水作用などがあることから気が減ってくると保水・保湿機能が難しくなることから、乾燥したり逆に必要以上に鼻水を分泌するようになると考えます。

液体を五臓でいうと腎、気の機能を五臓でみると肺というように分類されますので、まず足が冷えていれば最優先で温めるようにします。気を充実させるために睡眠時間をしっかり取るようにします。(眠らなくとも横になっているだけで腎の機能回復には有効です)

 

腎に相剋的にはたらくのは脾(土剋水)です。脾は甘味の過剰で腎を剋します。ですからとにかく甘いものを食べる(過剰糖分の飲食)は控えましょう。また食事のタイミングや間食をしっかりコントロールして、場合によっては断食に近い形に持っていく(半断食でじゅうぶん)ことで、鼻の回復が早くなります。

これは炎症対策としての原則となります。人体で炎症が起きる理由も津液不足(血液や汗や水分が不足して、熱のコントロールが難しくなり炎症が起きる、と考えます)ので、水分を少しずつしっかり摂る(とくに白湯や湯冷ましをマメにとる)ことと、糖分を極端に減らすことで体内の炎症を抑え、場合によっては解消できるものと考えます。

また辛い味は肺を傷(やぶ)ると言います。肺は鼻に開竅している(関連がある)と言います。辛味・肺・鼻は関連していますので過度に辛味を摂ることのないようにしましょう。

 

 

せっかくだからお灸をしよう

 

鼻水・鼻詰まり対策のお灸の部位は状態によって多少、異なることがあるのですが共通して間違いない部位があります。印堂(※1)を基本として、合谷・手三里の反応の強い方、そして女性で足の冷えを実感するのであれば三陰交、冷えを実感しないのであれば照海とだいたい4箇所(印堂以外は左右のツボ両方)を毎日1週間くらい継続してお灸をしていただきたいと思います。

 

※1 印堂は眉間の間です。まさにインド人(ヒンドゥー教徒)の額の赤い印は「ティーカ(Tika)」と呼ばれるものでお祈りのための神聖な印なのです。その部位に台座のお灸を1つ毎日すえることを基本と考えてください。

 

さいごに

 

ここに書くのもなんですけど、呼吸が弱いと太りやすくなります。呼吸が弱い理由は姿勢が悪い場合が多いものです。いろいろ複合的な理由から姿勢は悪くなります(習慣、ストレス、胃腸虚弱など)

これらが余計な炎症を起こす下地になります。過剰糖分やアレルギーで炎症が起きやすい状態に乗じて悪化していきます。

最初にも書きましたが、症状としてそれ自体がストレスを感じ状態悪化のサイクルが誕生します。ですから、生活リズムをしっかり反省して(特に過食・間食を減らす)お灸の効果を最大限引き出していただければと思います。

症状が出てから回復させるよりも自分の体質や季節の変動を予見して、あらかじめ対処してお灸を据えておくことで軽快に過ごせるようになります。そのような事前の心構えも徐々に身につけていただければと思います。

 

 

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マツモト コウイチ

東洋思想研究家でありUdemy講師でもあります。開業15年超の鍼灸師です。ビジネスから教育、エンターテイメントまで多くの人の成功と挑戦を東洋思想家として見渡しています。すべての投稿に関して講義講演が可能な内容となっています。居敬窮理(振る舞いを慎み、道理をきわめて、正しい知識を身につけること)を実践していこうと思います。

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