ビジョンボードに従って

「欲しいと思ったものしか手に入らない」

この当たり前の言葉が当たり前すぎて自分が何を必要としているのか、何を欲しているのかがわからない人は多いと思います。今回は手に入れる前段階はとても大切だよね、というお話です。

 

忙しさの副作用

 

「楽しいこと」でも「仕方がないこと」でも忙しさに振り回されると、ふと「何かを忘れてしまう」ということはよくあります。

「悲しいこと」でも「必要なこと」でも忙しさのために忘れてしまうのは誰でも経験したことがあることではないでしょうか。

 

たとえばいくら人は幸せになりたいと思ったところでその達成までの道筋を進んでいかなければ成就できません。忘れてしまってはダメなのです。

 

ですから、思い描いた未来はできるだけ可視化しないと思っているだけでは忘れてしまうのです。

 

嘘のような本当の体験談

 

私は自動車の運転があまり好きではありません。田舎に住んでいるので自動車が必需品なのですがあまり乗り気ではなかったのです。

また若い頃、経済の勉強のためと「日経新聞」を購読していたことがあります。見聞を広めるためにMJ(旧日経流通新聞)も購読していたこともあります。

そして、あるとき日経新聞の新商品の紹介記事が気になり切り抜いて保管していました。当時はすべてが勉強のため、あわよくば株式投資のためと仕事以外にも興味を持っていたのです。

それからしばらく月日が経ち、仕事で往診の必要にかられて安いスポーツカーを買いました。(実際はスポーツカーを買うのではなく「安かった」のがスポーツカーだったのです)

またしばらく経ち、テレビで石原都知事(当時)のインタビューで「どうせ乗るならオープンカーだよ」というものが妙に印象的だったことを覚えています。

ふと「そうだオープンカーなら楽しく自動車が乗れるかもしれない」と思ったのです。

 

近所の中古車販売店に言って相談するとオークションで希望の自動車を見せてくれました。スポーツカーを買ったことがあったので気軽に業者さん専用のオークションを端末で見せてもらえたのでした。

そして気に入った白い中古のオープンカーを即決で購入することにしました。それが今でも乗っている自動車なのですが純正改造車で国内で250台しか製造されなかった貴重なものです。

 

しばらくして、書類を整理していると少し色が霞んだ新聞の切り抜きがでてきました。なんと私の買ったオープンカーが新車として紹介されていた記事。あの私が切り抜いた日経新聞の記事だったのです。

(あとで相当驚きました)

 

ビジョンボードを作ろう

 

欲しいものを無意識に手に入れるために動いていたという経験から自分が欲しいものをしっかりと自分で意識することが大切だと思ったのです。

そして自己啓発系の本にも脳科学的な本にもビジョンボードという言葉がちらほら見受けられたのです。

私の場合はビジョンボードとは少し違うかもしれませんが、大きなアルバムに雑誌の切り抜きで自分の好きな写真、良いイメージをたくさん載せてビジョンボードのようにしました。

 

この制作はとても楽しく、また疲れたときや何気ないときに見返すと気分が高揚するものでした。

 

あるページは貴金属、あるページは南国の風景、またあるページは社員と思わしき人たちの笑顔。そして花にあふれたページや美人秘書らしい人を集めたページまであります。

 

もともとブックオフで安い雑誌を買ってきて好きな写真だけ切り抜いたものです。

欲の塊かもしれませんが、気分がどんどんよくなります。とても好きな作業です。

 

 

叶わないなら、叶えればいい

 

最近、ふと思ったのです。このブログもビジョンボードみたいなものだな、と。

自分が仕事のコンセプトとしている鍼灸(東洋医学・東洋思想)の普及啓蒙というテーマがブログを書いているとどんどん前に進んでいる気がします。(これは本当に自分にとって素晴らしい効果!)

それだけではなく、思い描いたものを叶うのを待っているのではなく、自分で叶えればいいってことです。

 

今現在、職場には定期的にお花を購入しています。固定費をかけるのはバカな経営者かもしれません。しかし、これは私のビジョンボードである青いアルバムにあるのです。ページ一面に花の写真の切り抜きが。

それを叶えるために、まずはお花を。

これは自分にとっての宣言です。ビジョンボードにある理想の自分になるためにやっているのだ、と。

 

叶うかどうかなんて知ったこっちゃない

 

農家は米がいくらで売れるかって思いながら苗を植えないでしょう。

歌手はどれくらいヒットすれば億万長者になれるかなんて考えないでしょう。

 

だから、どうすればゴールを迎えられるかなんていうことを考えるのではなくてできる範囲のことをやっていくしかないと思うのです。

それでもゴールが無いよりはマシだと思っています。人間は基本的に安全を欲しますし、安全でいるためには発展をしないほうが良いと判断することもあるのですから。

 

ですから、叶えるためのビジョンボードではありますが急がず休まずに近づく目標とすることが大切だと思っています。

 

さいごに

 

人間の判断なんて毎回正しいことばかりではありません。ましてや自分の判断なんて。

 

最初は強欲な思いも歳を重ねるうちに角が丸くなるかもしれませんしね。そういう変化もおそらく発見できるでしょう。

ですからビジョンボードを作っておくことをオススメします。

そして一歩進めてビジョンボードにあることを少しずつ達成していきましょう。

未来は自分の手で作っていくのです。

 

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マツモト コウイチ

開業22年超の鍼灸師です。