新しい広告について

鍼灸師が経営困難に直面するという話しは業界にいれば珍しいことではないでしょう。ここでは何回かのシリーズに渡って鍼灸師向けに役立つ内容をお伝えしたいと思っています。

【シリーズ鍼灸師の考える経営】今回は(4)新しい広告についてと題してお伝えします。

 

広告の種類

 

前回は旧来の広告について思うことをお伝えしました。

今回は新しい広告についてお話しします。

新しい広告とはネット広告(グーグルアドワーズ)、SNS(Facebook・Twitterなど)、まとめサイト(鍼灸院情報、地域情報など)、オウンドメディア(自院HP、ブログなど)があります。

 

新しいの広告

 

基本的に新しい広告(インターネットを駆使する形態)は3つの問題があります。ひとつは希望の鍼灸院を見つけたとしても自宅の近くにないために断念するケースがあります。これはよくある患者さんの行動パターンです。

そしてもうひとつの問題は価格競争に巻き込まれやすいということです。判断材料が乏しいものでは価格の比較が優先されることが多いです。最初に接骨院が選ばれるのも実費診療ではなく保険診療という理由が多いです。(それに打ち克つ成果を鍼灸院は求められます)

そして最後は情報が正しく伝わりにくいということがあります。これはちょっとポイントになるのですが情報というのは「自院での主張」ということです。ネット経由では他院と比較されることが容易です。ですからある鍼灸院では「○○病は何回で治る」などと書かれていると患者さんはそれを鵜呑みにしますので、こちらの対応が比較されてしまいます。もちろん、ケースバイケースなのですが断言されると患者さんはそれを基準に考えますから、その対応にも迫られるわけです。

鍼灸師も患者さんもネットリテラシーが十分必要になるということを理解しておきましょう。

それでは新しい広告についてコメントしていきたいと思います。

 

△ネット広告

 

いわゆるグーグルアドセンスのように検索サイトでヒットした言葉に関連して広告が出るというものです。キーワードが明確ですから来院動機とマッチする可能性が高くなります。もちろん、キーワードの設定次第では無駄な出費になったり、埋没したりミスマッチが多くなる可能性もあります。

また来院患者さんの層(客層)を間違えるとネット環境に親和性の無い人にはもちろんリーチしないと思ったほうがよいでしょう。逆にネットを活用する人にとっては広告はキッカケになるかもしれませんが、ホームページなどしっかり調べる可能性があり、そこでも料金比較や所在地など条件がでてきます。

人口が多い都市部では有効でしょう。また他の広告をする手段がなかなか見当たらない場合にはやってみる価値があります。

 

×メルマガ

 

メルマガは有効なツールだと思います。しかし来院している方でない限りは読む動機は少ないでしょう。そしてそれが新規来院につながる可能性は低いものです。しかも、定期的に記事を書く負担を考えれば他にエネルギーを割いたほうが賢明です。

既存のメール配信企業(メールスタンド)で配信が無料であっても新規の集客には不向きだと言えます。実際にまぐまぐで健康分野の情報を発信しているメルマガを見ると読者数が多く継続しているものはあまり見当たりません。

既存の来院している方に配信するのは鍼灸院の魅力としてとても価値があることだと思います。その場合は相手に有益になることが必須(自院の自慢や診療時間の宣伝だけでは無意味)だということをしっかり認識しておきましょう。

△SNS(フェイスブック)

 

フェイスブックは中高年にとってもっとも身近なSNSだと言われています。その意味ではターゲットにリーチしやすいものです。しかしながら、個人のページでの宣伝は効果が薄いように設計されています。

フェイスブックの規約にのっとって専用のページを作ると良いでしょう。

いずれにしてもネット対応するということは新規開拓ではなく継続維持のために有効な手段であると考えてください。フェイスブックの宣伝も数千円で可能です(しかも近隣のエリアにフォーカスできるぶんだけ他のネット広告より優位性があります)がそれでも一時的な売上に影響するだけなのでしっかり検討して判断したいところです。

 

×SNS(ツイッター)

 

ツイッターは気軽に投稿できる身近なSNSです。宣伝におおらかな面があり企業広告によく活用されています。しかしながら地域性がまったく異なるために店舗を構えた鍼灸院などは宣伝には不向きです。

逆に考えてください。ツイッターを見て歯医者さんに行こうと思いますか?通院している歯医者さんのアカウントをフォローしているなら理解できますが、これから行くという場合にツイッターを見てその存在を知るというのは現実的ではないでしょう。

鍼灸院の場合は、フォロワーが数万人いるという場合には発信力(発言力)を持ちますが、そこに至るまで現実的ではありません。また健康情報・ツボや鍼灸の良さをどれほど繰り返しても相手の興味は満たせても来院の動機には直結しにくいものです。

 

×SNS(インスタグラム・その他)

 

いまではインスタグラムでインスタ映えという言葉で時代を飾っているわけですが、美容鍼灸などはインスタ映え間違いなしでネットでは見かける映像です。

それでも、それが魅力であり来院につながるか?というと疑問です。発信力を考えた場合、宣伝が来院につながる(ましてや継続的に宣伝効果を維持できるか)は疑問です。

これも地域性や属性がありますし、数年で情報の受け取りの主体が変わりますから、インスタによって集客が可能なときもあるかもしれません。その意味で今は集客の可能性は無い(限りなく低い)と言っています。

同様にライン@もそうですし、今後新しいSNSとその発信力に注目した宣伝効果を期待するにわか講師が増え続けるでしょうけれど、スタンダードになるものはごく一部、もしくは皆無だと思ってください。

 

△まとめサイト

 

治療院や鍼灸院のポータルサイトやまとめサイトがあります。自院でホームページを持つことが大変な時代はとてもよい窓口でした。しかし、時代とともにホームページや独自ドメインを持つことが簡単になった時代においては宣伝効果が薄れたポータルサイトにどこまでお金を支払うのか気をつけたほうが良いです。

また基本的に鍼灸といえども十把一絡げに比較されてしまうと来院につながっても相手の期待値が高くおかしな関係性になることがあります。

やりにくさを考えた場合、どうしても新規の方へのアプローチが浮かばないのであれば試してみてもよいと思いますが、ずっと費用を払い続けるものではないと考えています。

 

◎オウンドメディア(自院ホームページ・ブログ)

 

オウンドメディアとは企業の無料・有料のブログサービスを使うのではなく自分でドメインを取得して自院で運営していくサイトのことを言います。

いまではホームページが必須の時代です。少しのお金は必要経費と考えホームページを持つことが大切です。それは新規来院のためにこれから来院する人が必ず確認する項目でもあります。

自院のホームページについても言いたいことはありますので折を見て投稿したいと思います。

 

△オウンドメディア(特定の情報発信)

 

少し変わった宣伝手段として、病名や症状に特化したサイトを運営する人もいます。これはこれで集客力は高いものですが、実際は物販(サプリや健康食品)に多く見られる手法であり、また地域が限られる鍼灸院には労力と比較して割が合わないものです。

それでも本当に価値のあるものであれば宣伝効果は抜群となります。

そのあたり余力があれば検討してみるのも面白いと思います。

 

今回のまとめ

 

  • ネットでの集客は鍼灸院にとって地域性がネックになることが多くあります
  • ホームページは来院しようとする人が必ずチェックしますので必須です
  • ネット(SNS)での活動は通院している方のフォローに効果的です
  • 新しいSNSが宣伝になるというのはセミナー講師として煽る人だけです

 

 

次回をお楽しみに

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マツモト コウイチ

東洋思想研究家でありUdemy講師でもあります。開業15年超の鍼灸師です。ビジネスから教育、エンターテイメントまで多くの人の成功と挑戦を東洋思想家として見渡しています。すべての投稿に関して講義講演が可能な内容となっています。居敬窮理(振る舞いを慎み、道理をきわめて、正しい知識を身につけること)を実践していこうと思います。

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東洋思想研究家でありUdemy講師でもあります。開業15年超の鍼灸師です。ビジネスから教育、エンターテイメントまで多くの人の成功と挑戦を東洋思想家として見渡しています。すべての投稿に関して講義講演が可能な内容となっています。居敬窮理(振る舞いを慎み、道理をきわめて、正しい知識を身につけること)を実践していこうと思います。